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※文章力は裏で飛行機械の練習をしています。もはや誰お前状態。
軽く現代パロ+気持ちSF気味。
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週末が訪れて、終末を俺は悟って、
ああこんなにも君を頼っていたのだと、あっさりと思い知らされた。
親友と別れてからどのくらい経ったのか、数えるのは随分前にやめてしまった。
避難した先で、レオナルドはその技術力を買われて軍へ行くことになった。
連行と言ってもいい程強引な形で、けれど、幸いなことに向こうは彼の要求を受け入れた。
レオナルドのおかげで、俺と俺の家族は安全な場所へ避難することができた。
ここにいる限り、暫くは大丈夫だろう。でも、本当はあまりここが好きじゃない。
居心地は悪くないし、「上」からの待遇も良い。家族は全員健康だし、今のところ不満はない。
それなのに、ここにはレオナルドがいない。
何故だろう。たった一人いないだけで、まるで世界から何か大事な物が欠落してしまったみたいだ。
ずっと遠くで起きた爆撃の音が、風に乗って僅かに聞こえた。
戦争はこんなにも近くて遠い。
(…レオナルドに、早く会いたいな)
親友は今頃、自分には理解できない数式や設計図と格闘しているんだろうか。
不思議と、あの瞳はもう、戦争が始まる前のようには輝かない気がした。
もう二度と昔のように自分が笑えなくなってしまったように。
(手紙でも、書こうか)
戦争が終わっても、終わらなくても、もう一度レオナルドに会う為に。
一日に一行ずつ、ゆっくりと書き上げればいい。
時間は腐るほど余っているんだから。
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終末に届くだろうラブレター
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