死の中で花開く、 少しばかり前の話。 とても賢い男は、 ある日、自身の部屋が血塗れになっているのを見つけました。 そして、一面に広がる朱色の原因に気づいてしまったのです。 「あ、あぁ、」 男は愛すべき者達を失った悲しみのあまり、絶叫しました。 彼の理性が粉々になってしまうまで。 やがて彼は心から復讐を渇望し始めました。 復讐の為ならば、命を代償にしても構わない。 ただ彼は願いました、敵をその手で殺す事を、 存在すら残さず抹殺する事を! 「ならば手を貸そう」 「ただし、君の嫌った忌まわしい手段で、だ」 迷わず手を伸ばした先には、量り知れぬほどの闇。 寄り添うように闇は彼に馴染み、 男は次第に表の世界から退いていきました。 そして、幾年か経つと、男は闇の最深部に身を横たえていたのです。 …。 「何を読んでるんだい?」 「些細な昔話さ。それも、とても懐かしい」 返り血を少し浴びたまま、彼は微笑む。掠れた朱色は彼によく似合う。 手元の本をちらりと読んで、彼は私を見おろし、目を細めた。 「君は、今の私は好きかい?」 剥きだしのままだった彼の首に口づけた。 「今も昔も愛しているとも」 やはり闇にふさわしい男だ。 No.422 - 2010/01/18(Mon) 16:36:20 ********* 花開くもの、枯れるもの ”You can sexx,even if you don't like her.” ”......What?” ”...I thought you could understood what I want to say,” ”Herschel...” ”It's just a joke. Sorry, my friend.” ”...So, you did it?” He laughed. ”Hershel!” ”That sexx was no more than the garbage! You know, I feel relax in sexx only with you.” He looked at me. He's the man ,who I love most. ”Ofcorse, I DO love you. ” ”...I'm glad to hear that.” *** (和訳) 「たとえその人が嫌いでも、セックスはできるんだよ」 「……なんだって?」 「…君なら私の言いたいことが分かるだろうと思ったんだけどね」 「ハーシェル…」 「ただのジョークだ。すまないね、友よ」 「…それで、したのか?」 彼は楽しげに笑った。 「エルシャール!」 「あのセックスはゴミ以下同然だったよ! 私がセックスの中に安堵を感じるのは君とする時だけさ。 知ってるだろう?」 彼は私を見た。彼こそ、私が最も愛する男。 「もちろん、私は君を『愛して』いるとも」 「…それを聞いて安心したよ」 No.423 - 2010/01/19(Tue) 00:09:23 ********* 聖母は子を抱く ”What a surprise,” ”To kill a person in chirch? ...It's not a problem. I did same thing 2 days ago.” ”Aren't you afraid?” ”...I only kill evil in chirch.That is my trust.” ”For REVENGE ... I know, yes I know.” ”Our heavenly Father wont forgive us. ... But we can't stop until we annihilate enemy.” *** (和訳) 「これは驚いたな、」 「人を教会の中で殺すことがかい? …別に問題ないよ、同じことを二日前にしたからね」 「怖くないのか?」 「…私は教会では悪しか殺さないよ。それが私の誓いだ」 「『復讐』の為、か。…ああ、もちろん。知っているとも」 「神は決して私達を許しはしないだろう。 …でも私達は敵を全て滅ぼすまで止まることは出来ないだろうね」 あくのせんせいネタしか思いつかない…。 メタルギアの音楽ばかり聞いている所為か? No.424 - 2010/01/20(Wed) 09:01:15 ********* ただ哀れな男の物語 あの男が現れれば戦場に花が咲く。 可愛らしいものとは程遠い、憎しみを喰らって咲き誇る薔薇が。 戦いの中に意味を求めるのはまだ染まりきっていない証拠だ。 闇に視界を奪われ、復讐の為に生きていればしなくなる。 ただ、戦いの中では目前の敵を倒すことだけを考えればいい。 …つまり、もう元の世界には帰れない、ということを意味する。 「あなたが…?」 「そう、全ての根本にいる者。不満かい? もっと分かり易い悪人だと思っていた、そんな顔をしているね。」 「そんな、いや、まさか、」 「…ああ、昔帰りの人か。まだ私のことを覚えている者がいたとはね。 どうして今まで無傷だったのかな?」 「!?」 「特別に運が良かったのか、それともただ単に見落としていたのか、 …いずれにせよ、不始末は私自身の手で精算するきまりなんだ。 …消えてくれるね? ブラッディ・ラブ(血塗れの愛)の意味はね、 私が粛正者からボスへのしあがった事が由来なんだよ。」 ****** た、楽しい。 No.425 - 2010/01/20(Wed) 09:23:14 ********* 黒の絵 愛を名前に持つ男はいつも寝床に薔薇を持っていく。 気分によって色は変わる。 黒紅、赤、橙、黄、白、紫…。 けれどただ二つだけ例外があって、それが青と黒。 人間が作り出した人口色だった。 青の薔薇は一年に二度持っていくが、 その日が一体何の日なのか、側近の男以外は誰も知らない。 そしてその日、彼はいつもよりずっと無口で無表情になる。 それに比べると、黒の薔薇は比較的よく持っていく。 彼は、機嫌が良い時は花弁を一枚唇で挟んだりした。 居住スペースは一人以外誰にも立ち入らせないので、 その後のことは、誰も知らない。 *** 「目が覚めたか、エルシャール」 「…今日は黒紅を持ってきたんだけどね」 「そう言うな。本当は黒を持っていきたかったんだろう」 不機嫌そうに私を見上げる彼の目はあくまで冷静だった。 彼は腹部に置いた一輪の黒紅の薔薇を私に向けて少し眉を顰める。 「時々、君のことが嫌になるよ」 「それはまた、何故?」 「全て見透かされているみたいだ」 右手で両目を覆い、彼はうんざりとした様子で私を見上げる。 機嫌は至って良さそうだが、あまり良い顔色をしていない。 そっと額に手をやる。 「少し熱があるな」 「ああ、やっぱりそうか。どうも身体がだるいと思った…。 だから君を呼ぼうか、と思ったんだ。 薬を飲むと眠くなってしまうから、君がいないと不安でね」 ベッドに転がる薬の瓶はその為だったらしく、 彼はその中に入っていた一粒を飲み干した。 ****** 何もしてないが疲れた…。一応言っておく。 悪の教授でデスレイです。 No.433 - 2010/01/22(Fri) 18:04:44 *********