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※ある日見た夢が衝撃的だったのでメモしたもの。
相変わらず別人。ちょっと耽美?
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夏の終わり頃だろうか。
風は少し涼しいが、生温い空気を冷やすほどではない。
レオナルドはエツィオに連れられて川辺に来ていた。
深夜、月明かりだけが川辺を照らしていて、実に涼しそうだった。
手っ取り早いだろう、と言うようにエツィオが首をかしげて見せる。
アサシンの装束を着ていない姿が新鮮だ。
「エツィオ!」
隣に立っていたレオナルドが叫んだ時にはもう、彼は動いていた。
エツィオはまだ夜明け前の川に勢いよく、けれど綺麗に飛び込んだのだ。
そして水面に顔を出すと、水しぶきに思わず一瞬目を瞑った親友に笑いかけた。
身軽な服であることが気持ち良く、体を水に馴染ませるようにゆったりと泳ぎ始める。
「仕方ないですねえ、もう…」
呆れたようにそう呟くと、傍観していたレオナルドも川の中へと飛び込んだ。
これは流石に予想外だったらしく、ゆらゆらと水面で揺れながら、エツィオはそっと目を見開いた。
「レオナルド、泳がないんじゃなかったのか?」
「誰の所為だと思ってるんですか」
濡れて肩に張り付いたエツィオの髪を手に取りながら、レオナルドは楽しげにそう言った。
直に肌に声が伝わるのがこそばゆいらしく、エツィオは目を閉じて少し俯く。
一旦陸にあがろうと思った彼の手が桟橋にかけられると、レオナルドの手がそれを防いだ。
ぱしゃ、と近くの梯子を掴み損ねたその手は、そっと水中へと沈まされる。
「あ、レオ、」
抗議は途中で途切れ、代わりにくすぐったそうに笑う声が水辺に響いた。
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夢:水辺の二人
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